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住宅の気密性を高めることの重要性

日本の住宅における高気密化による恩恵

大切な住まいに必要なものの1つ、それは高気密化です。

気密とは、空気の流れを遮断し住宅と外の隙間が無いようにしていくことを指します。

住宅の気密性を上げることにより、主に2つのメリットがあります。

気密を上げることによるメリット1つ目は、換気が正常に機能します。

気密が良くないと、家の隙間から給気し排気口から取り込んだ空気を排出するため、住宅の換気が正常に機能しません。

空気が計画通り換気、循環しシックハウス症候群等の深刻な健康被害リスクを減少させ、健康を維持できます。

気密を上げることによるメリット2つ目は、光熱費を最適化できます。

気密が悪いと住宅の中で温めたり冷やした空気が隙間を通して外部へ流出することで、その分のエネルギーが無駄になり光熱費が余分に掛かってしまいます。


気密性を高めるために施主様として実践できること

なるべく隙間を減らすという観点から、施主様が意識して選択・実践できることは多くあります。

  • 玄関ドアを片開きドアにする
  • 勝手口ドアを採用しない
  • 窓をなるべく小さく、少なくする
    • 窓の面積が大きければ大きいほど、窓の数が多ければ多いほど気密性能は落ちます。
  • FIX, 滑り出し窓を積極的に採用する
    • FIX 窓が窓の中で気密性能が一番高いです。
    • 引き違い窓はなるべく採用しないで下さい。
  • 樹脂サッシを採用する
    • 気密性能の高い商品が多く出ています。
  • トイレ、浴室、ダクトに気密シャッターをつける
  • 差圧式吸気口をキッチンにつけるか、同時吸排のレンジフードにする

等、間取り設計段階で検討したい事項が幾つかあります。


気密性能はC値という値で可視化することができます。

例えば、C値0.1は名刺一枚分の大きさです。この名刺一枚分の隙間が、家全体の隙間ということです。

気密処理

気密を高めるため、次の箇所を気密テープで処理を行います。

  • 柱と壁の隙間
  • 壁パネル内部の継手
  • 壁と床の取り合い
  • 床パネルの隙間
  • サッシと床の取り合い
  • サッシと躯体の隙間
  • 電気・設備屋の開けた貫通部
    • コンセントや照明、配線等

気密処理

ダウンライトは高気密タイプのライトを採用し、パッキンで天井に隙間が出来ないようになっています。

気密処理2

ウェザータイトやシーリング処理でサッシ、パイプの防水、気密性を高めます。

後からエアコンのスリーブを開けると気密性、防水性能に影響を与える可能性があるため、先行してスリーブは施工します。利用しないスリーブには念のため断熱材を敷き詰めます。

気密処理3

天井の点検口も気密タイプの扉を採用しています。

気密処理4

基礎穴もコーキングでしっかりと塞ぎます。

気密処理5

基本的にテープ処理を行う施工で、それほど難しい処理ではありませんが、一つ一つ丁寧に処理します。気密処理をして隙間を埋めることは、間接的に防蟻 (ぼうぎ) 対策にもなります。